指輪のサイズ直しをしようとした時、どんな方法で直すのか気になりますよね。
いえいえ、そんな事はしません。たたいて伸ばすと、叩いて伸ばした部分が薄くなり、そこだけ薄くなって強度に問題が出てしまいます。
このページでは、現役ジュエリーコーディネーターの💎リンキャットが
- 指輪のサイズ直しはいったいどのようにするのか
- サイズ直しが出来ない場合
- サイズ直しが出来ない場合の対処方法
について解説していきますね。
指輪のサイズ直しの方法
小さくする場合
指輪の腕の下部分、真ん中辺りをノコで切り、小さくする分を切り取ります。サイズ直しの調整が小さい場合、ノコを入れただけで調整できる場合いもあります。サイズ1番で、1mm計算です。
その後、切った部分をピッタリ合うように調整します。ヤスリをかけ、つなぎ目をロウ付けしたら、ロウ付けした部分を研磨し、磨き上げて完成です。
ロウ付け
指輪で使われている地金より低い融点を持つ地金を糊代わりに使い、バーナーで火を入れ溶かす事です。今では、繋ぎ目が出にくく、ピンポイントで修理できるレーザー溶接を取り入れている工房もあります。
大きくする場合
指輪の下部分の真ん中辺りを切り、使われている地金と同じ地金を差し込みます。差し込んだ部分をロー付けして、はみ出た部分をやすりで削り、真円になるよう調整した後、キレイに磨きあげます。
サイズ直しが出来ない場合
このように指輪の腕の部分を切ってサイズ調整をしますので、指輪のデザインによって、サイズ直しが出来ない場合があります。
デザインが一周している
代表的なのはエタニティリングでしょうか。ダイヤが一周していますのでサイズ直しが出来ません。
結婚指輪(マリッジリング)もデザインが一周しているものは、サイズ直しが出来ません。
結婚指輪でも上部のみデザインがされているものはサイズ直し自体は可能です。ですが、サイズ直しをすると内側の刻印が消えてしまう可能性があります。結婚記念日やお互いのイニシャルを消したくない場合、再度刻印を入れ直す必要がありますね。
留められている石が割れやすい
サイズ直しをする時は、必ず地金の部分に火を入れます。金でもプラチナでも熱伝導率は高いですから、石によってはその熱によって割れるおそれが出てくるのです。割れない場合もあるのですが、こればかりは作業してみないとわかりません。
(上記の写真ほど火入れはしませんけどね)
ですので、修理専門の業者でも断られる事があるかと思います。オパールなどが最たるものでしょう。
金・プラチナ・シルバー以外の地金でできている
金・プラチナ・シルバー以外のチタン、ステンレス、真鍮などは、サイズ直しが出来ません。正確にはサイズ直しを受け付けているお店が少ないです。
一般的な宝飾店で扱っているのは、金・プラチナ・シルバーといった地金です。シルバーは、サイズ直し出来ますが、購入金額に比べてサイズ直し代が高くなりますので、金額を聞いてやめる人も多いです。
ブランドによっては、シルバーでもサイズ直しを無料で受け付けてくれる場合があります。購入時に確認してみて下さいね。
又、修理専門店の場合、ステンレス、真鍮でも受け付けてくれる場合があります。ただやはり、購入金額に比べお直し代が高くなる傾向にあります。
サイズ直し以外でサイズ調整をする
説明してきましたように、サイズ直しは業者に頼めば簡単にできます。ですが、業者に頼む前に自分でどうにかできないかと思っていらっしゃるかたは、こちらもご覧になってみて下さい。
まとめ
いかがでしたか?今回は指輪のサイズ直しの方法、サイズ直しが出来ない場合とその対処法についてお話しさせて頂きました。
リンキャット自身はどうしているかと言えば、合う指にする、指輪を重ねるといった複合技で対処して、それでもNGな場合業者さんにサイズ直しをお願いしています。薬指にしていた指輪は今となってはピンキー(小指)リングにピッタリにとなりました(笑)